水底の虫
結城 希

日は落ちても、
積み荷は減らず、

思考は
水底の虫のように
降り積もる澱のなかに
埋もれてゆく

明日はまた違う明日だとしても
私はいつまでも
変わることができずにいる

それでも私は
積み荷を運び続けるだろう

月のきれいな夜に
水面から 羽を広げる時を夢見て



自由詩 水底の虫 Copyright 結城 希 2011-09-15 08:32:00
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