はざま
subaru★

茜の空と群青の海

私は そのはざまに行きたくなりました

赤紫のはざまは 空でも海でも陸でもなく

名の無い存在で

寂しげのような 楽しげのような

所謂いわゆる 人間に似てるのでしょうか

私が地を叩く足踏みが 滑稽こっけい

はざまの下の海が嘲笑あざわらいます

風の便りが 「海の色と貴方の顔色が似ている」とうそぶきますが

海が私を映してる水鏡なのか

私が海を映してる姿見なのか 定かではありません

なんて 空想をはざまの上の茜に描いてみては

進まない足踏みだけの雲の群れから

「早くしろ!」と クラクションを吠えられるばかりです

無造作に作った紙飛行機を

あのはざまに投げてみたくなりました

勢い余って 広大な茜を契りました

夕空が慌てて 夜の支度を始めます

何かが変わろうとしています

あのはざまから覗かれていた

閉塞の世界が一転 一つのキッカケで変わっていきます

あの夕陽が沈むように




自由詩 はざま Copyright subaru★ 2011-09-13 14:19:46
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