言葉をめぐる熱狂 第二楽章
佐々木青

  できうるかぎり、ゆるやかに


矛盾を打毀すには
ひたすら主観的になれ、ひたすら主観的になれ
すべて我をもってして行動に及べ
どうせ雨にうたれてしまうのなら
そのまま海で泳いでくるがよい
あつい雲はでしゃばりな太陽に制裁を加えてるだけ
僕らは僕を僕のものにすべきだ
でないと、こんなふうになる
「ああ、雲が暑い日差しをさえぎってくれてる。ありがとう、雲よ」
鬱陶しい感傷と愛すべき(憎むべき) 詩的、詩的、詩的、
雨足はつよまって
雲はなめらかとも思えるほどに早く流れてゆく
さあ、泳げ! 泳いでこい!
水は冷たいか、塩水はどんな味がする?
夢に見るほどの自己主張が我々には必要なのだ
夜がやってくる
星すら、月さえも顔を出さぬ
ただ黒いばかりの夜が
そこで唯一信じられるものは
唯一存在しているものは、
唯一、唯一、唯一、
ただひとつの
闇のように深淵を塗り潰す
言葉だけだ


自由詩 言葉をめぐる熱狂 第二楽章 Copyright 佐々木青 2011-09-08 04:09:35
notebook Home 戻る