止め処なく、取り留めなく
yuugao

真っ白く巨大な雲に
薄くて淡いグレーの雲が
今にも食い千切られようとしていた。

止まっていることと
動いていることが
まるでわからなくなる。

ぼやけた真実が
確かな真実になったり
確かな心実が
ぼやけた真実だったり

薄揺らいでいる気持ちが
目を凝らしてみようとする速度に
争うことも許されず
ただただ
いともたやすく
追い越されていってしまう。


自由詩 止め処なく、取り留めなく Copyright yuugao 2011-09-07 20:15:16
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