廊下
春日線香

奥に進めばいいと
席を立ったのはいいが
どこまで行けばいいのか
聞くのを忘れた
暗い明かりの下
行き交う人は
あなたの目的は全部
端から端まで知っているんだ
とでもいうように
意味ありげに微笑む
磨かれた廊下は
長すぎる気がするが
どこまでも続く壁が
さめざめと白くて
自分が狂っているのか
家が狂っているのか
わからない


自由詩 廊下 Copyright 春日線香 2011-08-28 02:18:31
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