Cherry blossom
洞野いちる

溢れる光が やさしく ふたりを包む
頬に触れたあなたの指先
くすぐったくて 思わず笑った

春の陽だまりの笑顔で 
あなた いつだって泣き虫なわたしを救ってくれたの

さくさくさくら……唄声が聞こえてきそうなほど
桜咲き誇る
さくさくさくら……青空を染めゆくほど薄紅(うすべに)に
想い咲き誇る
花びらに秘めた 二人の絆
葉桜になっても
永久にあるから……
 
何度伝えたって伝えきれない想いを
口ずさむ代わりにあなた 抱きしめる
触れる体温 ”アイシテル” 込めて

喧嘩した夏の夕暮れも
ケーキの中 そっと隠した冬の指輪も
全部 今を結ぶためにあるんだね

さくさくさくら……高らかな声聞こえそうなほど
咲き乱れる
さくさくさくら……心 薄紅に染めゆくほど
咲き乱れて
花びらに秘めた 確かな想い
葉桜になっても
永久にきらめく… 




自由詩 Cherry blossom Copyright 洞野いちる 2011-08-26 19:52:32
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