ワルツ
草野春心
雨がふったら
傘を差しましょう
ワルツ、
そう、ワルツ。遠いところ
ふたり笑って
置きわすれたもの
雨がやんだら
傘は捨てましょう
ワルツ、
そう、ワルツ。夏のかたすみ
ふたり笑って
喋り合ったこと
そう、それは幻。
それは生きることから
摘みあげられた赤い果実
ワルツ、
ワルツ、
それでも、ワルツ。いつか会えたら
積みかさねてきたサヨナラも
光のように撒きちらして
光のまわりを
私たちは踊りましょう
ワルツ、
そう、ワルツ。ふたり笑って
いつも笑って
めぐりあえるもの
自由詩
ワルツ
Copyright
草野春心
2011-08-26 19:06:14