花キリン


どこにでもあるようなタイトルを拾ってきた
長い暑さが続いた後だから
とても新鮮に思えた

四方に耳が広がって
飛び散る地面から音を拾い集めてくると
単調さに紛れて
複雑な雑念が洗い流されていく

絵葉書が一枚あって
洗練された言葉の行き先を探りながら
出す頃合いを見計らってきた

定型化された音にも
感情の枝先が無数にあって沈思しているから
上手に淡い季節を
表現することが出来ないでいる

それでも考える重さがあれば
サブタイトルなどは無用だ
今朝のタイトルの新鮮さに少し酔っている


自由詩Copyright 花キリン 2011-08-22 20:46:39
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