落雷
花キリン

騒ぎは大きくなって避雷針が燃えている
パソコンは遮断されて
あなたとの通信ができないでいる

今日の約束を変更すべきかどうか
目隠しされた手段とは
折れ曲がった棒切れのようなもので
ぶつぶつと独り言をいいながら
動かないパソコンのキーを打ち叩いている

想定外だと隣で愚痴っているが
激しい雨音が遅れてやってきたから
まわりは水浸しだ

直下するから動けないでいる
目隠しされたように青い空が消えてしまった
目の前のパソコンも
どんどん小さくなって形を忘れようとしている

闇が渦を巻いている大きな渦だ
巻き込まれたものの多くは
手元の時間を放棄し始めている
あなたとの通信手段だけは残しておきたかったのだが





自由詩 落雷 Copyright 花キリン 2011-08-21 07:29:07
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