迷子のゆくえ
ユーリ


みちのゆきさき。

通らせて、そこの、女の子。

ナイフを胸に突き刺そうとする、

かわしたら、私はきっと死んでしまうのね。

抱きしめて、あなたが泣き出さないから雨が降る。

すぐに逃げてしまうから、私も森へ入り

絶命したあなたに一輪だけ花を贈る。

さいごまであなたは黙って、

僕だけが歌っていた。

さよなら。


自由詩 迷子のゆくえ Copyright ユーリ 2011-08-16 02:57:58
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