安寧
草野春心



  わたしの部屋の
  わたしのベッドで
  わたしが眠っている
  だから
  何の問題もない
  ひとつの矛盾もない



  鍵を開けて
  知らないひとが入ってくる
  わたしではない
  だから
  何の問題もない
  ひとつの矛盾もない



  ささやかれた
  言葉は滑ることなく
  ぴったりと床に張りつく
  だから
  何の問題もない
  ひとつの矛盾もない





自由詩 安寧 Copyright 草野春心 2011-08-13 09:22:32
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短詩集