マヨなか。

割り箸がパキンとナナメに割れそうになって
熱いヤカンから注ぐゆが、みるみる
カップ焼きそばの容器から溢れそうになった

さっきから窓の外でかすかに鳴っている
サイレンの音が着実にだんだん大きく高くなってきて
真夜中の県道をまっすぐに家の方へ近づいてきている

殆ど化石と化した時代遅れのラジカセの腹部で
くるくると回転している気まぐれなカセットテープの、右側のリールが
ちょうど、今
あとほんのすこしで
左側のリールに巻き取られそうになっていて
だから、もうすぐしたらこの音楽も止まるだろう


自由詩 マヨなか。 Copyright  2011-08-09 14:23:04
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