七月と煙り
アオゾラ誤爆
ついに漂着した朝は
まっしろくて水浸しでカーテンは透ける
明るいな
きみのよわい視力
それに傷つけられたわたしの背を
すこしぴんとさせるようだよ
ねむり
に、かたちをあたえようとすると
氷みたいにすぐ溶けた
よわい信号で肯定をくりかえすね
でもそれ嘘じゃないでしょう
でも
窓、
動かないほうの景色
心なしかガスっている見慣れない町の息
思い出をつくるように
はじめから目を凝らしていた
もくろみどおりに時刻は進んでいる
終点
プラットホーム
あ、
また同じ場所にいるよ
昇華できなかった、体温がにせもので、見えるものすべて物語りで、かなしみもやさしさもまるで同じ色に染め抜いてしまった、きみの足りない言葉を愛し、よりかかっているようなつまらない結末、匂いや声、歯切れの悪すぎるやさしさたち
きみの名前を何度かつぶやいた
ギリギリの臨場感をつかいふるしていく
立ち止まっていたいのに
果てしなく明るくなっていく底なしの夏