悲しみ
吉岡ペペロ
こんなに悲しみで
汗だくになって
振り子になって
たっぷたっぷとしたまま
きょう死んだら
この悲しみは
永遠になってしまうのではないか
嫌いになるより
憎んでしまうより
それはずっと崇高な精神なのではないか
精神を夕暮れにおいて
たましいだけでダイブする
汗だくのからだを冷やしながら
なんだか陶然となっていた
想いの振り子がぐわんぐわんいっている
いつでも泣けそうだ
いくらでも泣けそうだ
目をつむり
咳込むように名を呼べば
いつでも泣けそうだ
いくらでも泣けそうだ
こんなに悲しみで
汗だくになって
振り子になって
たっぷたっぷとしたまま
きょう死んだら
この悲しみは
永遠になってしまうのではないか