いつの間にか
塩崎みあき

稲の花
誰にも観られることなく
知られることなく
散ってゆくよ

闇に浮かぶ
百合でさえほらこんなに
観られたがり屋
なのに

散ってゆく
ひとひら
淡雪に似たその

手のひら

かんばせ


自由詩 いつの間にか Copyright 塩崎みあき 2011-08-01 13:27:24
notebook Home