十月
遙洋
おしつぶされて割れたはしばみの実が散乱している野のはてに
まだ泣かない人が立っている
私たちは割れた実を喰うでもなく拾うでもなく
この実の硬さをしりたいと
辺りをみまわし、はしばみの木を
さがすのだった
自由詩
十月
Copyright
遙洋
2011-07-31 14:06:38