ジンジャーエール
葛西曹達

寝て起きて食べて
時々ジンジャーエールを飲んで
また寝てまた起きて

繰り返しの中に潜む
倦怠と安心と拘泥
恐ろしくもあり
いとおしくもある

宇宙飛行船は
静かに飛んでいった
頭上はるか上を
いつも通り飛んでいった

僕は見ていた
ジンジャーエールを飲みながら
他人事のように

いつだって
喉元を過ぎれば忘れる
苦しさの味も
喜びの味も

弾ける小粒の泡のように
消えていってしまっても
忘れないでいたい
繰り返しの中でずっと


自由詩 ジンジャーエール Copyright 葛西曹達 2011-07-28 22:25:58
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