擁く
草野春心



  他にやり方はあったはずなのに
  言葉でもよかったのに
  きみはいだくことを選んだ



  他に道はあったはずなのに
  きみの肩ごしに
  山並みは夕日に映え
  砂埃が舞う道のそばを
  色づいた川が流れ
  まるできみのかなしみが
  そこを通ってきたかのように




自由詩 擁く Copyright 草野春心 2011-07-26 12:47:08
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春心恋歌