朝焼け
たもつ

 
 
それは、わたし
眠たい壁の一種
舌の裏で
縄跳びをする子供たち
名前の回数だけ跳んで
空想のまま
その間、冷蔵庫に向かって
嘘をつき続ける
アフリカ行きの
切符を手に入れるために
秒針を引きずって歩く時計
それは、わたし
横断歩道の近いところで
生きる順番を間違えてしまった
風船は空白となり
隙間という隙間を埋める
メリットは口笛で触れること
消防署の方から来ました
そう告げて
戸口に立つ郵便ポスト
飛び込むのは、わたし
アフリカの朝焼けまで
貧しい息継ぎを繰り返す
それは、きっと、わたし
 
 


自由詩 朝焼け Copyright たもつ 2011-07-25 21:45:52
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