枝の葉
シホ.N


われわれは
枝葉末節にて
生きるもの

幹に遠い
根に遠い

地を摑めない
空を仰げない

無知の世界
生の盲目
見得るものしか
見られない

枝の一本一本
葉の一枚一枚
擦れあうものは末梢どうし

根幹を
地空を
見えないものを
観じること

それが
枝葉末節にて
生きること

われわれは
つねに端末である
大なるものに
拠って生かされる
機能する

個であることの幻想
幻想はほころびつつ



自由詩 枝の葉 Copyright シホ.N 2011-07-21 00:25:01
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