始まりは、題名だけのスレッドではなく題名だけの詩のスレッドでした。ですから本当はこれ、あやめ月生まれの題名たち、ではなくあやめ月生まれの詩たち(題名のみ)なのです。
スレッドに書き込まれる方々の中には勿論「お題」のメモ、或いは提示としての利用があり、また一方で既存の何かのもじりというパターンも多く、或る日には或る方が別スレッドで「本当にそれで書けるのかと思うものが多くなった」と嘆いてらしたり、或る日には私自身が「駄洒落だけなら駄洒落スレッドでやってくれ」と心の中でだけ、あくまでも心の中でだけぶつくさしていたりもしました。
新しい文学みたいだとも思う。スレッド全体に対してやはり別スレッドでそんな風に言ってくれたひともいて、うれしかった思い出です。
よりぬき銀魂さんならぬよりぬき題名だけの詩のスレッド、二○○四年から二○○九年にかけての五月の分。
「この星のビザ」
「詩人は船籍港をのみ乞う」
「ハゲの起源、頭髪の獲得と体毛消失の生物史」
「三つ編みのルーシー」
「ほら、君たちの赤い靴」
「金平糖のパヴェ」
「のほほん本能」
「アンデッド・ランゲージ」
「天然とウィルス」
「園丁の大地」
「星の新記録」
「アブソリュートとまと」
「跳ねあがるときのミルククラウン」
「題名バンク」
「しなさるなしの詩」
「文末強盗」
「マイナスのラプラス」
「一番ましなユートピア」
「
詩の馴致」
「使いこなすためのカオス」
「母の日とあははの日」
「ざりがにーにゃ」
「人波の鉛直シアー」
「海都の凧」
「ファイストスの円盤投げ」
「ソールズベリー・ストローベリー」
「エニシダのシェスタ」
「そらの墓」
「イカのエンゲージ」
「光るお尻を水に映して」
「うたりこ」
「洗濯機のビート」
「母国語辞典」
「ほんとうのフォント」
一/六 二○○九
「ピリオドへのオード13」
「プラネテシマル、国稚く浮きし脂の如くして海月なす漂える時」
「連想ブラックボックス」
「すてきなすきま」
「食べられるタペストリー」
「知には平和を」
「ダリのチクタク」
「アドレッセンスのエッセンス」
「詩上最低」
「現代詩復号アルゴリズム」
「アリスとボブとイブのフォーラム」
「衒学が足りない」
「薫風カクテル」
二/六 二○○八
「すずめバラージ」
「ニャァというヤァで」
「白い百合の幽霊」
「詩チャンネル」
「うぉんちゅー・らんちゅー」
「詩の中のかわず」
「涼風ふうりん」
「恣意を越えて」
「駅猫の人生」
「自詩、アポトーシス」
「生殖器としての恋矢」
「アノマロカリスのロマネスク」
「イタリアングラスの風」
「プレイエル・プレイヤーズ」
「ちくたく星」
「あれがあこがれ、あこがれあれこれ」
「価値のニッチ」
「無人島の住人たち」
「水の中のミミズ」
「コインシデンス・ダンシング」
「ハッピー・ユニバース・バースデイ」
「スルーするルール」
「躑躅之辻」
「とびうお日和」
「賢しらな
猿」
三/六 二○○七
「地平線下の星々」
「裏庭の
姥薔薇婆」
「君の
EKBOという名の天体」
「薔薇のシノニム」
「薔薇という名前のピース」
「薔薇のばっちゃん」
「とあるゼブラのアルジェブラ」
「猫のパヤオ」
「修景用ポエム」
「喰らえ!ナハトムジーク」
「濁点ポエム」
「ひとりひとりのとおりに」
「千草の王国」
「カマキリの祈り」
「辞書にない言葉辞典」
「わりと良く見るオリジナリティ」
「ムルティフローラ狩り」
「青空のザジ」
「何かと関わる
術をいくつか」
「鬼灯の月」
「アルテミア・インメルマンターン」
「語彙は技術だろうか感性だろうか」
「
大宇 宙子さんのこと」
「感情の適応的な価値」
「
詩の藻くず」
「とぎれとぎれの消えないキレイ」
「語賊」
「アップルミントクラッシュ」
「夢路のフェリー」
「種に名前を付ける人」
四/六 二○○六
「雨の日のアメリア」
「陳述的詩意と非陳述的詩意」
「ユーグレナ、みどり、夕暮れ」
「
魚、月刊げんぎょ」
「胸の方舟の作り方 其の壱 肋骨心距の決定」
「ソシュール、万朶乃連理」
「単語とは何か。及び数論における1の定義について」
「プル アール パタ、花と葉っぱ」
「胸の方舟の作り方 其の弐 動物たちを番わせる」
「約束のプラシーボ」
「ラーゲルシュテッテン、インターネット」
「イクチオステガのイクちゃん」
「ビター・スプリング・チャート、地球最初の緑」
「胸の方舟の作り方 其の参 エコー、測深」
「ダウジング・サムシング」
「カルミアにカルアミルク」
「
阿音、始まりの音」
「株式会社ケロロケミカル」
「新緑のソワレとトワレ」
五/六 二○○五
「瀬をはやみ壊れても」
「満ち潮の緑」
「はるかなるわがスターリング・ノース」
「語慕」
「振り出しのルーペ」
「カラッパの原っぱ」
「ガンテツパイル、深く地中に。」
「曖昧なイーミックとエティックなポエティック」
「六月のジュゴン」
「促す雨」
「ほうき星掃天プロジェクト」
「星たちの分散和音」
「自転車で転ぶ100の方法」
「夜のビューフォート風力階級」
六/六 二○○四