十七歳の夏
長押 新


匂いで誰なのか解るから
目をつむってでも歩ける街中を
ふらつきながら皆で歩いて
出来損ないのボツコレが集まっては
それぞれに

それぞれに煙草を吸うから
誰がどいつだか
解らなくなっていって
暑くなって溶けた空から降り落ちる星が
突き刺さっていく

それで同じ味の
チューイングガム噛んでは飲み込み
同じ匂いを探して歩いた




自由詩 十七歳の夏 Copyright 長押 新 2011-07-13 10:31:08
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