青いキャンバス
ミツバチ
見上げた空は透き通る青で
白い雲は海を泳ぐように移動する
何処までも青いキャンバスは
何でも描けると
君は眩しく笑っていた
風が通る白い部屋で
私は小さく丸くなったまま
窓際の花瓶の花を
幾つも幾つも
その花が枯れるまで
壁に描いていた
斜めの屋根が窓枠にぶつかると
震える木々が私の手を掴み
此方へおいでと外へ放つ
空に向かって影を送る
笑顔の人々
私が身につけている
この白い衣に
空から掬った青色を
ひとすじ描いてみる
みるみるうちに
滲みだした線から
虹色の光が輝きだしたら
もう私は影だけを残して
君の元へ走りだした