青いキャンバス
ミツバチ

見上げた空は透き通る青で
白い雲は海を泳ぐように移動する
何処までも青いキャンバスは
何でも描けると
君は眩しく笑っていた

風が通る白い部屋で
私は小さく丸くなったまま
窓際の花瓶の花を
幾つも幾つも
その花が枯れるまで
壁に描いていた
斜めの屋根が窓枠にぶつかると
震える木々が私の手を掴み
此方へおいでと外へ放つ

空に向かって影を送る
笑顔の人々
私が身につけている
この白い衣に
空から掬った青色を
ひとすじ描いてみる
みるみるうちに
滲みだした線から
虹色の光が輝きだしたら

もう私は影だけを残して
君の元へ走りだした


自由詩 青いキャンバス Copyright ミツバチ 2011-07-10 21:13:41
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