7月8日 夜明け
村上 和

朝を彩って間もない星たちが
一枚また一枚と
淡い光を重ねる空へ
微笑みながらゆっくりと溶けてゆく

あの頃は楽しかったねと
懐かしい唄で
結んだ小指ほどいたら

まだ始まったばかりの昨日に
さよならをして
一緒に
明日へと 帰ろう


空の向こうの
もう見えなくなった星の向こうで
君は笑ってくれるでしょうか
これから私の記憶
ひとつひとつ
時間をかけて教えてあげる


あの頃は楽しかったねと
懐かしい眼で
零れた涙拭うから

世界で一番愛しい人との
さよならのあとで
一緒に
明日のことを 話そう

話そう


自由詩 7月8日 夜明け Copyright 村上 和 2011-07-09 20:57:39
notebook Home 戻る