水たまりに夏の空が
beebee




水たまりに空が映って
雲が動いていた
雨は上がったようだ
太陽は力を蓄えようとして
朝はこれからのエネルギーを予感している
陽炎がすでに
アスファルトを舌先で舐め始めていた
夏の日の一日の始まりは
早朝の涼気を力任せに
乱暴なダイダイ色の熱気が押し遣ろうとする
うっすらとかいた汗を感じながら
ぼくは足を速めた
その時
早くも強い陽射しに影を貼り付けた
ビル群を見た

夏の朝だ。



自由詩 水たまりに夏の空が Copyright beebee 2011-07-03 09:52:23
notebook Home