おばけ
昏(ヤッカ)

ずっと夕暮れの町で
よく
眠れないなら
おばけにあいにいこう。

廃工場に集まって
拾ってきた猫に
ミルクをあげたら
おばけにあいにいこうよ。


凶暴な僕らに
怖がらないで
チキンゾンビーズ

彼女の一部を
コハクに入れて持ち歩くなよ
純情なネクロフィリア


僕以外のすべてを好きな君は
「ばかだな、かわいいな。」
なんて
僕を無視してる

安心してよ
君が幸せにならないように
ずっと見張ってるから

リボルバーから覗く日々や
今日を幻にする言葉
あいつらを自転車で轢き殺して
帰りぢに感謝すれば
僕らおばけのロードにだってなれる。

泥みたいに濃い
コーヒーを頂戴
無口なフランケン

バットはふらなきゃ話にならない
いい加減気づいてよ
甲子園の魔物

絶望野原
死んだ空二丁目
文房具屋のない町に生まれた僕ら
ここで
ぐっすり眠れるね。







自由詩 おばけ Copyright 昏(ヤッカ) 2011-07-01 10:24:03
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