素描
山中 烏流
囁くような
耳元で
部屋を抜けて行く、風の
足踏みの音
甲州街道を過ぎた頃だろうか
君の走る跡を
閉じた瞼の隅で追う
雨の匂いが止まない日にばかり
鈍い痛みを思い出すから
君はいつも、画用紙の奥に消えた
自由詩
素描
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山中 烏流
2011-06-19 01:16:39
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東京ゴンドラ