うすぐらい朝
usoni

喉のずっとずっと奥から声がきこえる

とてもたのしそうな叫び声に 紙がビリビリに破かれる音がまじって水びだしになったわたしの部屋は金魚が死んでいる

蛇口をひねる
吐きけがでてくる
なにもしていないのに左手のツメが全部とれていた
そのツメが地面にすいこまれていくのを大好きな 大切な人とみるのがすきだった

窓がわれている。だれかが出ていったのかもしれない。あるいは…

思考がとまらない
配慮できない
助けて ほしくない

彗星から冷蔵庫になにかが受信されて そのなにかを今日もわたしは喉にツき刺してみる

ゆめみてる。
分子がみえる。とてもやわらかい。ペットボトルを液体にした味に にてる
生きてる。どくどくしてる。
若い自我があって ほそい血管がいくつも交差してて、とても、とても、とても、

愛しい
?

腕から酸素があふれて
いつのまにかわたしは植物だった
まっくらな喉の中で ひっしに叫んでる、あの人と、いつかゆっくり沈みたい
水圧はきついかもしれないけど、意外に甘いかもしれないよ





自由詩 うすぐらい朝 Copyright usoni 2011-06-12 10:48:38
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