喫茶店にて
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小刻みにゆれる帽子の主は
彼は
彼も詩をかいているに違いない
(だってまるでわたしみたいなのだもの)
そんな気がして
(不躾であります)少し覗いてみたのです
彼のメガネごしに
しかしそんなことは世界が歪んで許さなかった

煙草はまだ1本目で、

何かが煌めくのが少し気になる
おそらく、老人のメガネ
メガネごしの東スポは、話のたねにどうぞ、


買ったばかりの小説を開く頃には
彼らの存在なんて忘れてしまった
拒否した(歪んだ)世界、拒絶、拒絶返し
なんとなくわかるのです
とび出たおなかの中に隠しているもの
それが
つるりと剥けた骨だったらあなたは美しいのに
なんとなくね

誰にも悟られないように
わたしは静かにペンを滑らせます
当然。今日は雨ですから
まあるい惑星が活動を始めた(かのように)
柄が取り柄のテントウムシがざわざわ蠢く(かのような)
あなたと一緒です
(わたしは人間ですから、
     文字をかきます)))))))汚い)))

氷の溶ける速度が速まり(誤り
そこかしこに水たまりができました

430円になります

適確な時間に氷を舐める
わたしは煙草4本目にして
各位に別れを告げます

さようなら、虫の顔した人間たち






自由詩 喫茶店にて Copyright c 2011-06-02 19:47:07
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