クローン帝国の侵略
1486 106

西暦21XX年
外宇宙へ追いやられたマッドサイエンティスト
長年の研究の成果を駆使して
地球へ復讐する機会を伺っていた

惑星製造機で造り上げた地球そっくりの星
湖の形も島の位置もすべて左右反対
DNAライブラリに侵入して得たデータで
すべての地球人のクローンを生み出した

復讐の時はやって来た

ステルスソーサーでやって来たクローンは
気付かれないように地球人と入れ替わる
外見で見分けるのは不可能に近いが

言葉を喋らないのがクローンの特徴だ

一世帯ずつ密かに静かに侵略は進められた
それに気付いたのは三人の若者
宇宙飛行士の息子とライトソードの選手
そしてマッドサイエンティストが唯一愛した娘

シェルターに隠れて分析を繰り返し
クローンの動きを封じ込める電波を生み出した
山奥のアンテナのそばの崖で
娘は仲間に話し掛けた

「これですべては上手くいくわ
 あとはさらわれた人達を助けるだけ
 さぁ早く電波を発信しましょう
 クローン達から地球を取り戻すために」



「二人とも、どうしてさっきから黙っているの?」


自由詩 クローン帝国の侵略 Copyright 1486 106 2011-06-02 10:44:56
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