星の光
こしごえ




宙ぶらりんの石畳
青ざめたかたい宙
道はつらぬかれ
私を覚えているのは誰もいない今
空は冴えわたる

距離は明け
星の霊園の夜を封鎖する
たどりつくまでに
永いわだちを
真っ直ぐ
(忘れものはありません)
帰れない希望だ

しゃらしゃわ、と。いちど限りであります
いつも
小鳥のさえずりで目覚める白日
遠いのですから(宙を指す)ひとすじの雲
昇る井戸の果て水鏡暗く
黒髪をすくまなざし

「花は、咲く、縁取る光に。」

あの惑星は、述べるのでございました。はい
有り難う ござい ます
、ふふふ)(、あれを通って来ました。はい
なにがどうあろうと私は
実りいくつもの星を生む
星の死を忘れないままに

蒼白のほほえみは
宙の闇を見つめていた
その闇はどこまでも透けていて黒いひとみは
ゆらぐことはない円さ
に星を宿し
それぞれの目的地を聞いてまわる羽の影
のひそやかに咲いている
立ち止まることはなく
舞う影は石畳に解け続ける









自由詩 星の光 Copyright こしごえ 2011-06-01 07:51:00
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