レイニーレイニー
橘あまね

レイニーレイニー、
甘いくさびとしての水滴が
ぼくの頸椎の4番目くらいを目指して
さかんに落下してくるのだ

メイデーメイデー、
苦いくびきとしての水たまりは
雨粒をよけるたび大きくなって
結局ぼくをくるんでしまう

ハローハロー、
里心ついて昇天しちゃった天使たち
虹のにおいがするころには
また戻ってきてくれますか

レイニーレイニー、
ぜんぶひっくるめて
取り返しておくれよ
甘い歌としてふりそそぐ雨の日




自由詩 レイニーレイニー Copyright 橘あまね 2011-06-01 00:49:16
notebook Home 戻る