冷蔵庫のプリン
未完

さっきまで扉を開けると
確かにキミがそこにいた

そんじょそこらのではない
ブランドを身に付けたキミ

キミとゆっくり過ごすことを
どれほど楽しみにしていたか

それなのにどういうことだ
扉の向こうにキミがいない

どころかキミの抜け殻が
ゴミ箱に捨てられている

出ていってしまったのか
私に何の連絡もなく?!

キミが単独で行動するはずがない!
誰かに連れ出されたに決まっている

部屋を見回すと
スグに解決した

犯人はアイツだ

ソファに寝転がりジャンプを読んでいる
この家でこよなく無神経なアイツ

隠す様子もなくズサンに
ゴミ箱へ入れたらしく

抜け殻が一枚
ソファの下に落ちている
(ちゃんと分別しろよ)

その舐められ具合が
怒りの頂点に達し

犯人の口から吐かせる方法を
早急に考えた

ゆっくりと犯人に近寄り
両わき腹を捉える

必殺くすぐりの刑を浴びせると
犯人の手からジャンプが落ちた

私はジャンプを取らせないよう
足で遠くに蹴った

何故そんなことをされるのか
わからないと犯人が言う

私は目だけでゴミ箱を差すと
犯人は違う笑いが込み上げた様子

それは私を余計に腹立たせた
両脇への刑に重さが増す

犯人はソファから崩れ落ち
同時にやっと詫びた

私は無念を晴らし
キミを思い浮かべた




自由詩 冷蔵庫のプリン Copyright 未完 2011-05-29 14:20:21
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