嘘を吐く理由
雪乃


ねぇ、貴方は私の吐いた嘘を見破れますか?



答えはきっと見破れ無い。

だって貴方は自分の事だけでも手一杯だから。

だからきっと無理。

でもね本当は気が付いて欲しかった。

私のココロの叫びを。

でもね本当は気が付いて欲しく無い。

私を護る盾を。

私の事を判って欲しい一方で本当は判って欲しく無い。

そんな矛盾。

貴方は思った事や感じた事は素直に伝えてくれるけど

それが偶に重荷だって気が付いて無いでしょ?

私はね、思った事や感じた事は素直に伝えて無いの。

だってそれで、貴方が不快に思ったり、嫌な気分になったりしたら

逆にこっちが厭だから。

貴方は貴方なりに気を遣ってくれてるけど、気持ちは隠さない。

私は気を遣えない代わりに気持ちを隠したり、嘘を吐いたりするの。

私は優しく無いし、貴方の事を癒せないから

直ぐに雰囲気とか悪くしちゃうから、だから

無理矢理な笑顔作って、無理矢理な嘘を吐く。

でもね最近思うんだ。






嘘吐いて、嘘を吐き続けるのは、少し疲れたかなって。





だって無理して笑って、嘘を吐居ている物を悟られ無い様に、言葉を繋げてる。



本当は聞きたい事が一杯合って
本当は聞いて欲しい事も一杯合るの。


でも、聞か無い方が良い?の質問に
好きにしたらの返答に困惑。


だから聞け無いで居る。


逆に聞いて欲しい事は言え無いで、呑み込み続けて居る。


家庭の事、お金の事、元親の事。


本当は一杯、言いたい事は有る。


けど、言わ無いのは、言う程の物じゃ無いと貴方に伝えたから。


本音は違うよ。


相談したかった、愚痴を聞いて欲しかった、慰めて欲しかった、身体の不調を聞いて欲しかった。


それでも貴方が不快に感じたり、面倒臭いかも知れ無いとか、疲れて居るのに申し訳無いとか、貴方の方が身体がキツイのにと、思うと伝えられ無かった。


でも貴方の愚痴や、仕事のストレスや、身体の不調はちゃんと聞いた。
否、聞かなきゃいけなかった。

これは私の義務だから。

逆に私の愚痴、相談、身体の不調、慰めて欲しい等は一切言わなくなった。


それに気が付いて欲しいと言う我儘。


本当はね?


ずっと、君はどうなの?


そんな風に聞いて欲しいの。






ごめんなさい。


嘘だから。


聞いて欲しい訳じゃ無いから。


言う程の事じゃ無いから、良いの。


これが私が嘘を吐く理由。







自由詩 嘘を吐く理由 Copyright 雪乃 2011-05-29 03:41:32
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