ひとつながり
itukamitaniji

ひとつながり

降り続く雨を見ていると 何処から何処までもが
やっぱり世界は ひとつながりなんだって感じるよ
一滴一滴の雨粒の中に 閉じ込められた風景
地面に次々と落っこちて 波紋が重なり合って消えた

踏ん付けた水溜まりに 映り込んでた空に
雨が止んで 逆さまの虹が映し出された頃
誰もが同じように 伏せていた顔を上げた
その虹の終わりと 始まりは何処なんだろう


毎秒書き換えられ続ける 情報の果てに
君が選ぶものは何? 君が旅を続けるのは
リアルの中か それともビットの世界をさまようか
いずれにせよ信じれるなら 君らしさってことだろう

声のないつぶやきを放つ そうまでして
人と繋がっていたいと 君の気持ちがあるがこそ
悲しみさえも 誰かへ誰かへと渡っていって
知らない場所まで 届けられる君の感情


何かと繋がることでしか 僕らに生きる意味は無いのに
ひとりぼっちで 探し続けてたこともあった
僕がここに居ることを 誰かに知ってほしいから
君がそこに居ることを 僕が受け取りにいくよ

弱くてバラバラだった物語が 少しずつ繋がって
大きな絵になった 世界というタイトルを付けられて
汚してはまた描き直して そうして完成しないまま
殺風景だから虹を描いたんだ 僕らを繋ぐみたいに


自由詩 ひとつながり Copyright itukamitaniji 2011-05-24 19:55:28
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