海綿体
花形新次

あなたがそっと離れたのは
僕への思いやりだったのでしょうか
今日も最後までは無理そうだと
なぜ分かったのでしょうか
離れ際に見せたあなたの微笑は
いつもと同じ
とてもきれいですね
あなたをのせていた僕は
すでに小さくなっている

そんな夜が悲しいことを
あなたから教えられた海綿体
あなたの言うとおり
お酒は飲まないでいたほうが
よかったかもしれない
あなたが僕に
愛想を尽かしたことを
この腕に抱いたまま知りたくはなかった

今日も昨日と同じように
あなたをのせたまま僕は
小さくなっている









自由詩 海綿体 Copyright 花形新次 2011-05-21 12:01:33
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