『渋谷Chika』
川村 透

 猫、
 も、
 またいで行く吐瀉物にアーメン。
 ティッシュ配りの余りでデスマスクする
 僕は敬虔にひざまづく、足音。
 渋谷Chikaに嘔吐で乾杯。
 Chika、君の瞳に乾杯するカクテル
 を見よう見まねでシェークするみたいに
 僕は吐き気をこしらえてゆく生みの
 苦しみが黄色く僕の眼鏡のレンズ、
 内側に涙の水たまり、僕をゆらゆらと
 乱視にしてからChika
 いなくなった、猫、

 も、
 またいで行く。僕、にアーメン。


 感情
 の魚
 の、
 臭うティッシュ/コケティッシュChika

 いなくなった。
 Chika。

 も、
 またいで行く。


 猫ティッシュ/コケティッシュ
 渋谷Chika
 アーメン。


自由詩 『渋谷Chika』 Copyright 川村 透 2003-10-16 09:33:15
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