この岸 かの岸
subaru★
遠くの岸辺を見つめていた
それが美しいと思って
そうやって この岸から かの岸へ
水辺の鳥にまたがって旅人となる
近くの岸辺を歩いていた
ここが息苦しいと思って
そうやって この岸から かの岸へ
六文銭握りしめて乗船客となる
また こうしてるうちに
かの岸へ目指してる人が幾千いるのか
磨りガラスの心の向こうに何があるのか
心の水が分からないのなら
汲んであなたに飲ませてあげたい
今にも押しつぶされそうな心守って
永遠の旅に出るなんて
火のような想いのあなたに
静まる水を飲ませてあげたい