この岸 かの岸
subaru★

遠くの岸辺を見つめていた
それが美しいと思って
そうやって この岸から かの岸へ
水辺の鳥にまたがって旅人となる

近くの岸辺を歩いていた
ここが息苦しいと思って
そうやって この岸から かの岸へ
六文銭握りしめて乗船客となる

また こうしてるうちに
かの岸へ目指してる人が幾千いるのか
磨りガラスの心の向こうに何があるのか

心の水が分からないのなら
汲んであなたに飲ませてあげたい

今にも押しつぶされそうな心守って
永遠とわの旅に出るなんて
火のような想いのあなたに
静まる水を飲ませてあげたい


自由詩 この岸 かの岸 Copyright subaru★ 2011-05-09 00:50:08
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