つみ
within

小さな種を
たくさん産みます
穢れた川の中で
震えながら
産み落とします

跳ね反った
光の空は
青いですか

失われた星の色は
私には
見えません

溶けた結晶で
できた川に
降り積もる
瘴気の塵
清らかに微笑んでいた
子供たちは
もういません

少しばかりの
曇り空に
負けたりはしない
あの子らの声も
聞こえません

色の
なくなった
透明な皮膚を
すっと
剥がしていくように
私の生活も
剥がれ
落ちていきます


土に
向かっていた
父も倒れ
残った不自由な
私は
五月の
真昼の太陽に
灼かれながら
また土に
立ち向かう



自由詩 つみ Copyright within 2011-05-07 16:26:48
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