アプローチ
電灯虫

手前の 二段に詰まれた段ボール箱 ぴったり揃ってない。
上の段ボール箱の下部面積中 外側に出てる部分がやや多め 
だから 自分が前方部分に座って 
そん時はそん時で 後ろに倒れるのを回避している。
一面にちらばっている。 整理整頓していない。
模様替えにはテーマがありそう。
テーマなんて。


配置に意味を見出せそうでも ダンボールは動かない。
コーヒー飲んで ダンボールにもたれる。
下唇にいつもの軽いヤケドを負う。
ダンボール群の隙間をぬって 寝転がる。
俯瞰でみるでもなく 意識を主観に置く 
その程度に意識を客観化する。
何を見るでもなく 何を聞くでもなく 何を考えるでもない。
ダンボール群を縫って寝転がる。


頭付近のダンボールから匂う。
植物な感じが残ってる、と思った。
ダンボールを撫でて 
しっかりしてるな、と思った。
起き上がって またダンボールにもたれて 見た。
頭を軽くぶつけて ゴンと鳴った。
ダンボールは散らばったままだった。


座ってたダンボールを持ち上げた。
1個持ち上げると 自分の力が分かる。
プルプルする二の腕と ふくらはぎ。
負担を感じる 腰回り。
運んでみたくなって 運んだ。
ダンボールときちんと関係したくなって はたと立ち止まり
どうしようか 考え始めた。


自由詩 アプローチ Copyright 電灯虫 2011-05-04 01:21:25
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