翳【かげ】り
tomoyan*
こんなときに こんなことを想うなんて
どうかしてると 人は言うだろう
ふと 隙間を覗けばいつも見えてしまう
小さな翳【かげ】り
辛さは人によって違うことも知りつつ
その翳【かげ】りが 時には大きくなったり
見えなくなったりと
今まで見えていた陽が 雲に隠れてしまい
薄暗く見える空に重ねてしまう 心の影
今 あなたはどうしていますか
まだ 心傷めているのでしょうか
私の手の届かぬところへいってしまったこと
あっという間に散っていった桜が 急に寂しく想えて
翳【かげ】りが大きくなってゆく
今宵は朧月【おぼろづき】
ぼんやりと浮かぶ月に あなたのことを今一度 想い返してみる
ひとつひとつの言葉を 噛み締め
小さくついた溜息が
風となって舞ってゆく