ウォータープルーフ
ねことら





朝焼けをふたりじめして。
舌に乗せたらいいよ。ひかりのバター。
とけるものは。ぜんぶさみしいから。


すきなもの。屋上にあるもの。
給水塔。ふるい排気ダクト。
埃の匂い。
剥げかけのシール。
ひこうきの影。いくつ数えていたんだろう。
とびさっていくものがすき。
たとえばきみの。


水色を回しても。透明にはならない。
パレットのうすぐらいみずをみている。
ひやりとかたい。きみのまなざし。
キャミソール。しろいうで。


なんてつたえればよかったかな。
柵のとおくで銀のうみがもえてて。
あれも誰かのパレットだね。
あてずっぽうの夏がきている。









自由詩 ウォータープルーフ Copyright ねことら 2011-05-01 11:04:01
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