間違ってない
西日 茜
今日 夢を見た
だんだん薄れていく記憶
君の声も 君の匂いもわからなくなって
輪郭だけの絵画のように
現実ではなくなっていたが
確かにあった手応えを感覚として垣間見た
再び抱きしめたが
儚さは変わらなかった
私は愚か者だった
君からの愛を否定した
先の見えない恐怖で怯えていた
地獄の火で焼かれた
めらめらと焼き尽くしてしまった
駆け引きのない愛が溶け合った
やがて灰となって消滅した
障害があって熱を帯びた
灼熱の砂漠にいたようだった
人生においてそんな愛は無用かどうか知らない
でも出会いは真実であった
方向を見失ってさ迷ったが
互いを常に確認できた
君が私に云いたかったこと
云えなかった一言
しっかりと受け止められたら
どれほど救われたことだろう