眠れない夜明け
ジム・プリマス

眠れない夜明け
失った言葉達が
くるくる回る
たばこに火をつけて
煙を吸い込んだら
不遠慮なシナプスが
何本か繋がり
六つ目の感覚を
取り戻そうとする
こんな時は
洒落たカフェにでも入って
冷たいカフェオレでも飲みたいけれど
中国の内陸部にあるこの街には
そんな洒落た場所はない
中国独特の猥雑な商店街が続いてるだけだ
仕方ないので湯ざましを
冷蔵庫で冷やした水を飲む
風呂にも入りたいけど
ホテルにでも泊らないと
それも無理だ
網の目のように
空から降ってくるオーラも
僕の身体を素通りする
指のしびれだけが明確な感覚だ
そして僕は
いつものように
ぼーっとしてしまう


自由詩 眠れない夜明け Copyright ジム・プリマス 2011-04-30 06:19:43
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