眠れない夜明け
ジム・プリマス
眠れない夜明け
失った言葉達が
くるくる回る
たばこに火をつけて
煙を吸い込んだら
不遠慮なシナプスが
何本か繋がり
六つ目の感覚を
取り戻そうとする
こんな時は
洒落たカフェにでも入って
冷たいカフェオレでも飲みたいけれど
中国の内陸部にあるこの街には
そんな洒落た場所はない
中国独特の猥雑な商店街が続いてるだけだ
仕方ないので湯ざましを
冷蔵庫で冷やした水を飲む
風呂にも入りたいけど
ホテルにでも泊らないと
それも無理だ
網の目のように
空から降ってくるオーラも
僕の身体を素通りする
指のしびれだけが明確な感覚だ
そして僕は
いつものように
ぼーっとしてしまう