『ハロー、ハル』/川村 透さん
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「詩は災禍を前に無力である」と感じてしまうような4月のある
日。ふと思い出して『ハロー、ハル』を読み直し、しばらく呆然と
してしまいました。そうか。とおもった。いや、特になにか結論が
でたわけじゃないけれど。とにかく、そうだよ。とおもった。とっ
ても胸が熱くなったのでした。
本作は2007年に投稿されたものなので、震災とは何の関係もない
ですが、ふとした瞬間、過去に読んだ詩の一節が頭の中によみがえ
りぴったり来てしまうことってたまにある。いつか見た言葉がわた
しの中に息づいているというのは、よく考えたらすごいことだ。
改めてみんなの作品を読ませてほしいと思ったな。言葉は痛みを
ともなうし無力かもしれないけれど、誰かの中に残り続けることが
できる。わたしに川村さんの言葉が残り続けたように。そして、そ
れだけで充分なのではないかと漠然とおもいました。この作品に出
会えてよかったです。