きみのその そこはかとないさみしさを湛えた眼の奥の ひとつの清澄な翳に交わろうとして失敗を繰り返すたび 嗚呼そんな、 そんな姿でよくここまで生きて出会ったねと 喉元を締め上げる想いに言葉を失くす やわらかな布を纏うことを覚え まるで滑らかな肌を手に入れたかのように笑っている その下に在る強烈な自我に魅入って こころが消尽してゆく錯覚に惑っているうちに 傾いてゆく今日を何度繰り返すのだろうかと うっすらと滲む陽射しの端から 光があわくこぼれおちてゆく