雨のはしっこ
朧月

泣いちゃだめ
いつもいつもそう想ってきた
泣いちゃだめ
そう想うほど涙はわいてきた

ひとりにならなきゃいけない

泣いちゃだめ
弱くあってはいけないと
泣くことを自分に禁じたいのに

泣いてなにも言えないのじゃない
泣いて終わらせたいだけって
自分をみている自分がいる

抜け出して歩く道は
ぼんやり明りがふるるとゆれる
さっきまでふっていた雨のせい

雨はだれの肩もなにもかもを濡らす
どんなに急いだって
私すっぽり雨に包まれた
雨は受け入れがたい私なんて軽々
ぬらした

かえろう 変わっていないけど たぶんね
夜のはしっこつかまえた 気分で たぶんね
かえろう
私も一員だって 
なににでもなく つぶやく/はしっこの



自由詩 雨のはしっこ Copyright 朧月 2011-04-28 21:54:19
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