四月二十日
古月

あのさ
シェイクスピアってさ、
名前がすでにロマンチックでずるいよね
というのはさておき、
「そんなことだろうと思った」けど、
うまく笑える気が全、然、しないっていう、
ていうか

もう、うんざりしたい
君と天使ごっこ
なになにもっかい大きな声で言って
心臓の音で聞こえないんです

そいえば「つなぐ」って言葉にネガティブイメージある?
えっ そう? そういうもん、なのかな
わたくしのマイブームは「ごめん、」(不可抗力で)
あのさ、君、ほんとにつめたいよね……

「そんなことないよ」、そんなニュアンスで
否定的な肯定の意味ちょっとわかんない
(嘆息)
誰もいないからってそんなことダメ
そういう人生禁止だから

でも知らないんだ、なにも、なにも、
寝言でお母さんって呼んでごめんね……

……いいよ
ごめん、ありがとう
理想的な展開を想う百万回目の不眠症状
ねえ、きみ、もしかして、ぼくがきらいですか(※)
それとも、
それとも、
ごめん、いまちょっと泣きそう(笑)

好きなもの同士で二人組つくって
そのままどうにでもして下さい
(嘆息)
そうやって、くらくらと汚れてしまえば
君の乾いたくちびるに似てる(かも

たくさんの春にたくさんの君がいて
ごめん、ごめんね、
ぜんぜんこんなはずじゃなかったのに

「いいよ」(幻聴)
「ありがとう」(現実)
「ごめんね」(幻聴)
「ううん」(現実)


(※ 死ぬまで繰り返し)


ベランダでひとり
君が降ってくるのを待ってる


自由詩 四月二十日 Copyright 古月 2011-04-21 00:30:59
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