ほくろだらけの女
はだいろ

今年に入ってから、
遊んでも遊んでも、
いい子に当たらない。
(ひとりだけ、お気に入りの子をのぞいて。
でも、もうその子とは遊ばないことにしている。
なぜってわけじゃ、ないけれど・・・。
好きになったら困るし・・・)
もしかしたら、
ぼくの、目線が上がってしまったのかもしれない。
あるいはもう、
こんな遊び自体が、潮時を過ぎていて、
ぼくがいいかげん、引きずりすぎているだけなのかもしれない。

仕事って、
みなさん、
いろんな仕事をしているのだろうけれど、
人の仕事の中身なんて、想像つかないものである。
でも、
ほんとうにすばらしい仕事をするのは、
ほんとうにすばらしいひとだけだと思いたい。


テレビをもう何年も見ないのだけれど、
それで、
たまに、ちょっと見る機会があると、
やっぱり、テレビなんて、見ないのがいちばんだと思う。
うそじゃないよ。
ほんとうです。
テレビは、もう害毒でしかないよ。
報道もなにもない。
いい番組も、たまにはあるだろうけれど、
もう、耐えられるレベルではとっくにない。
テレビを、もしまだ、家に置いている人がいたら、
今週のゴミの日に、
絶対に出す事をおすすめします。


たとえば震災の報道なんて、
テレビで見る必要は、
まったくありません。
1ミリだってない。
どうせわかりようはないのだから。
どっかの歌手が、自衛隊に行って歌を歌ったなんて、
報道をちょっと見たのだけど、
あれも、ひどいものだ。
「あの名曲を歌いました」なんて、なんだかいいことみたいに。
ばかばかしい。
「あの」ってなんだろう。
「あの」って、「どの」だよ。って思いませんか。
そんな共通認識が、どうしてぼくらの、
どこにあると思って、あのテレビの人はしゃべるのか。
「名曲」ってなんですか。
それは主観でしかない。
ある人にとっては名曲でも、他の人にとってはどうでもよい曲だ。
正しくは、
「昭和○年のオリコンチャートで第○位を記録した曲を歌いました」
というのが、すくなくとも、フェアな報道だ。
また、自衛隊が、1500人集まりました。
のはいいけれど、
集まらなかった自衛隊だって、何人いたかを、伝えるべきだし、
だいたい、
そこへ行って歌うのは自由だし、ちっともかまわないと思うけれど、
それを美談にして報道する必要は、
金輪際ない。
ぜったいにない。

・・・なんて、
どうでもよいことだと思うけれど、
今日呼んだ女の子は、
原発から20キロ内に実家があるらしく、
せまい部屋に、お父さんとお母さんが避難してきているということだった。
なにも言えないので、てきとうなことを、ぼくもしゃべった。
いい仕事をしたいよね。ぼくも、きみもね。
それにしても、
やっぱり、
当たりとは言えない、
はずれとまでも言えない、
宵越しの金を使い切るには、
なんともちょうどよいような、色の白い、
ほくろだらけの、
女の子でした。













自由詩 ほくろだらけの女 Copyright はだいろ 2011-04-20 00:16:01
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