小さな楽団
佐倉 潮
夕暮れるのに少しだけ
早い時の中を自転車で
漕いで回れば耳に届く
ピアノを練習する
くぐもった音色や
郵便配達のカブが
ダダ・ダダと駆ける音
引き戸をカタカタカタ
と閉める音
家に帰る子供らの足音
そんな小さな楽団が
この町を訪れていた
角でチリンと鈴鳴らし
僕も団員に加わった
自由詩
小さな楽団
Copyright
佐倉 潮
2011-04-16 23:32:12
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